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私小説〜桜を見上げるタンポポ

1 :賢治:04/05/11 16:00 ID:jr6EUfZN
その年の桜もまた綺麗だった・・。
いや・・ただ格別に忘れられぬ桜となったからそう想うのかも
知れない。
すべてはあの日から始まったのだから・・・

「私、出て行こうと思うんだけどいいかな・・」
後部座席ではしゃぐ子供達の声をかきわけるように耳にとびこんで来た・・
「出て行くって・・子供達はどうするんだよ」
動揺をはっきり認識する前に即座に投げ返した。
「子供はみんな置いて行こうと思うの」
窓の外を走る桜並木をじっと見つめながら妻が言った・・
「そうか・・・そうだろうな」
努めて感情を押し殺しながらそう答えるのが
精一杯だった・・。
今の自分はどんな顔をしているのだろう・・
心の動揺を抑え、自分の自尊心を守るべく
冷静に会話を続けよう・・そう考えながらハンドルを
握る手に力がギュッと力が入った。
・・・・・三十代半ばで向かえる人生の転機であった。

112 :賢治:04/05/26 09:13 ID:Dha0E2IC
「耕司、いいか俺が復縁を免れた以上、お前が後を
   引き受けるしかないんだぞ・・お腹の子供の事も
               よくよく考えて決めるんだぞ」
「な、なんとかならないですかねぇ」
「それを俺に言うのは見当違いだよ・・」
私が耕司の所に来た目的は今後について、特に通代のお腹の双子が
気に掛かった事と、他にもう一つあった。
それは、耕司の口からハッキリと不貞であった事実を確認し
証拠におさめておく事だった。
無論、あの人物に対しての対策としてである
別れる事は了承したが、どんな因縁をつけて何を要求して
くるのかまだまだ予断は出来ない。

「この後の会話は録音するけどな、落ち度がないと思っていた
  俺でさえこのザマだ・・もし後から嘘が発覚したらお前、
               どんな仕打ちに合うかわからんぞ」

113 :賢治:04/05/26 09:43 ID:Dha0E2IC
録音すると通告しているのだ・・もう少し言葉の選びようも
あるだろうにと思う程、あからさまに自己弁護をするでもなく
素直に、しかしオドオドと耕司は話をした。
証拠物件としは充分すぎるくらいのものが手に入ったが・・
にも関わらず、何かしら釈然としないものが私の胸につかえた。

耕司との別れ際の会話は記憶にない・・。
気がつくと帰路の車にあり、朝からの出来事を思い返していた・・
元来、慎重な行動など性にない私が今回はよく辛抱した。
念の為の証拠収集など出来過ぎだと思った瞬間・・
「何やってんだ俺は・・・・」
急に情なくなり涙が流れた。
衝動にかられる様に先ほどの録音テ−プを取り出し、窓から
投げ捨て携帯電話をとりあげた。
「耕司か、お前頑張れよ!
       双子の事もお前に任せたからな、頼むぞぉ!」

114 :賢治:04/05/26 10:46 ID:Dha0E2IC
程なくして通代と耕司の二人は私の前から消えた・・
思いも掛けない事だが、あの人物のはからいでる。
「もう、賢治の住む街にいるのもいかんなぁ」
の一言で決定したのだ。

耕司の実家から帰った足で、左手の治療に向かった。
県立の総合病院はもう、受付時間をまわっていたが救急での
受け入れをしてくれた。
斜めにカットされた指を垂直に切り直し、その際に骨と肉片を
そぎ落とすようにして皮膚だけを残す。
そしてその皮膚をめくりあげ、傷口をふさいぐように縫い合わせる。
「折角残った部分も切り落とすのは、合点がいかないかも知れないけど
         ・・そうせざるを得ないようにしたのはあなただからね」

指紋が直角に折れ曲がり、平らになった指先を何度も見直しながら
静岡の駅にむかった・・神戸に戻るあの人物の見送りである。


115 :大人の名無しさん:04/05/26 10:58 ID:kkt18I3Z
ブチッ。

靖子はリモコンでテレビを切る。

「くだらない。」

もう3時だというのに彼から連絡はない。

いつもならもうホテルでお互いの身体をむさぼり合ってるころだ。
「今日は....水曜日よねぇ.....。」

旦那とはもうしたくは無いが、彼の若い身体を思い出すと、いてもたってもいられず、自然に手が下腹部をまさぐってしまう。

彼との出会いは半年前の夕暮れ時、スーパーでの出来事だった......。



116 :賢治:04/05/26 13:45 ID:RwW3Xbtn
「お前には割にあわん話になったなぁ、賢治」
「いえ・・・」
深く頭を下げながら
「叔父さんも身体だけは大事にして下さい」
ドアが閉まり、走り出してもホームを離れず
小さくなっていく新幹線を最後まで見送った・・。
離れがたい思いがあった理由ではない、万が一誰かに
その後の私の態度を見張らせていないとも限らないのだ。
私は新幹線が見えなくなったのを確認した上に、わざと
ゆっくりゆっくり、思案深げな顔をしながら階段を下りた。
駅の手洗いに入ってからも鏡の前に立ち、しみじみと自分の
顔をみながら「ふうぅー」と必要もないため息を吐いた。
そして個室に入り、頭の上をグルリと見回し足下の隙間も確認し、
誰もいない事を確かめて初めて、小さく拳を握りしめたのだ。
「終わった、終わったんだ・・」


117 :賢治:04/05/26 14:11 ID:RwW3Xbtn
耕司が失踪した、と通代から連絡があったのは案外
それから直ぐの事だった。
「それがな、こっちの病院で検診受けたらな、双子ちゃう言うねん」
筋書きのないのが人生であろうが、衝撃的な事実がそこにあった。
「心音がな、一つやないけど
         二つでもない言うねん・・三つ子やて!」

二人がこの街を出る際、耕司に私が言ったのだ・・。
「通代は一切、子供の面倒はみないぞ・・双子だし
               お前には相当の覚悟が必要だぞ」
事実私は年子であっても、ろくに寝る時間もない育児であったからだ。
それだけでも重圧に感じていたであろう耕司が、三つ子と聞いた
直後に失そうしたのは無理もない事だ。
情けない男だというよりもやはり、可愛そうな奴だというべきだろう。
まだ堕胎出来る段階での失踪は、むしろ賢治なりの配慮ではなかろうか。
それが人としてどうなのかは評価してやれないが・・・。

118 :賢治:04/05/26 14:34 ID:RwW3Xbtn
「それでお前は産むつもりはあるのか」
「産むのはエエねん、だけど育てられへんわ」
私は戸惑う事なく決断した、三つもの命に
            何をためらう必要があろうものか。
「じゃあ産め!産まれた後の事はこれから考えればいい!」

「三つ子かぁ・・」
私は少し興奮している自分が不思議だった、どう譲っても
不快な気はしない報告にまるで最初の子供の
       受胎報告を受けた父親のような、妙な気持ちだった。
大層な倫理観なんてものは持ち合わせていないが、新しい生命の芽を
人為的につぶすよりも・・
その誕生を心待ちに出来る事のほうが、幸福な気持ちになるのは当然だ。      

119 :賢治:04/05/26 15:23 ID:RwW3Xbtn
覆水は盆にかえらず、しかし雨降って地固まるとでも
言おうか・・その後、通代とは何度か会い三つ子の将来に
ついても相談をした。
復縁はないという前提の上でもあり、私の気も楽である。
三つ子は、通代の育児に対しての意識が相変わらず薄い事から
私が育てる事で同意させた。
同じ母親から産まれた兄、姉もいるのだ心細い事もなかろう。
その条件として名前は私に任せる、実子として私の籍に入れる
という二点も確認した。
その後はもう・・
お前は本当に、とんでもない女房だったとか・・
別れた者同志であって、しかも憎み合ってないという特殊な
状況でなければありえない質問も、折角だからしてみた。
「ところでさ、あの男と俺とのSEXはどっちがよかったよ」
「正直に言っていいの・・?」
などと、たわいもない会話を楽しんだりした。

120 :夜世以:04/05/26 22:16 ID:YOyMSd3k
言われた次の日。。。午後8時半から読み始めて 
今 午後10時10分(生まれた時間だ)に読み終わりました。
胸がキューンとなるときもあり ウルウル(/_;)感もあり
怖い・・・という気持ちもありました。


121 :賢治:04/05/27 10:14 ID:UtvD+/LT
三つ子だと判ってからも、まだ頑なに堕胎を主張する人間もいた。
生命の尊さであるとか重みであるとか、そんな解釈を持ち出すまでもなく
単純に、普通に考えて我が子を殺すか生かすかという選択である。                  
それさえも判断を間違う人間にとって、その数が増えようが
             全く良心が咎めるものではないらしい。
「あんたからも堕ろすようにいってやぁ!」
            と、通代の母親は私に何度も言ってきた。
結構な割合で、あなたの血も流れている子供なんですよ・・孫なんですよ
この子等が産まれて来た後、この人はどんな顔で孫を抱くのだろう。
通代の母親という人は、まったく軽い言葉しか持たない人である・・
さしての考えも思いなく発するのだが、説得力を持たせようとして
重い言葉を選ぶが為に更に陳腐になる。
「親っていうのはな、子供の為なら死ねるんやでぇ」
「あんたの事をどれだけ、大切に思てると思ってるんや!」
意見が対立する度に、通代に発する言葉であるが聞く度にこの人は
言葉で聞かせなければ解ってもらえない子育てをしてきたのだなと感じた。

122 :賢治:04/05/27 10:43 ID:UtvD+/LT
事ある度に大袈裟に通代の弁護をすることで、いかに娘を
大事に思っている母親であるかを主張する人であった。
通代は結婚当初から家事は手をつけない女であり、帰宅後に
明日通代の親が急に来訪するなどとなれば私一人で
寝ずとも住まいを片づけたものだが・・・翌日、玄関先で
「いらっしゃい、どうぞ・・ちょっと散らかってますけど」
と言ってしまい通代の母親に
「あんたねぇ、通代は二十歳の若さで結婚して頑張って
   やってるんだよ!それを親の前で家が散らかってるなんて
              言われたら通代が可愛そうやないの!」
と怒鳴りつけられた事があった。
実家にいた時は何一つ出来ず、社会人になってからも魚の骨もとってやり
爪も切っってやり、出勤の際には靴下まで用意してやっていた娘である。
その娘が、結婚した途端に家事一切をちゃんとこなしてると思える
おめでたい母親なのだ。

123 :賢治:04/05/27 11:21 ID:UtvD+/LT
「サラシはな、真っ新やから価値があるねん」
婚姻の確約をかわした後に、通代の母親に言われたことがある。
「この子をな、私ら大事に大事に育ててあんたに渡すねん・・
        処女であんたに渡すんやでぇ、あんたは幸せや」
あきれて言葉も出なかったが、あやふやに頷いた。
この人の娘に対する評価も不可思議だがその時、側で通代が
「お母さん、何言うのん・・」
とまるで照れたかのように振る舞い、母親の後ろにまわって
私に向かって手を合わせた姿に唖然とした。
この母親は娘がまさか、そんなもの五年以上も前に喪失し
その後どんな経験をして来たのかなどは、思いもしない事なのだろう。
東北の片田舎で生まれ、世を知らないだけに描いていた女性への
夢を、通代の一方的に話す性歴にどれだけ私が打ち砕かれ
ひしがれたか、その傷口を平気で掻き回された記憶である。

124 :賢治:04/05/27 13:11 ID:Cy0vNX2v
しかし通代の母親が単独で、堕胎を主張する事にはさして
不安は感じなかった。
通代と母親との親子間では決定権は娘にあったからだ。

やがて通代は出産の為に陸奥は岩手県に越す。
今後の話し合いも一時期は友好的な雰囲気であったのだが・・
情緒が安定しない通代は再度復縁を迫り、断固として拒否する
私に対しての当てつけとして、岩手での出産を決行したのだ。
どうあれ、産まれて来る子等は私が引き取る事は決定であり、様々な
事を考えた結果・・
育てる場所として雑音の少ない、私の生まれ故郷でもある岩手県を
考えていたのである。
それを知った通代が先回りで岩手に居を構え、出産場所としたのだ。
もし故郷で暮らすのに不都合な問題でも起こされれば、私は折々に
帰る事は出来ても、戻り住むことは成り難くなってしまう。
通代らしいといえばらしい、卑劣な手段である。

125 :賢治:04/05/27 15:55 ID:Cy0vNX2v
とは言え、多胎児を身籠もった通代の身体は心配だ・・
私は経済的な援助こそしなかったものの、入院に必要な
住所の取得、保証人の設定などは積極的に協力した・・
    気持ちの上ではもう私は三つ子達の父親でもあった。

三つ子以上の多胎児の場合、通常の分娩での出産は考えられず
帝王切開というのが一般的である。
しかし中には、帝王切開に適当な時期まで持たずに
     早い段階での、それに踏み切らざるを得ない場合もある。
充分な成長を果たせずに産まれた我が子のあまりに
かよわい姿に、気を乱す母親を見てまた不安になる若い母親も多い。
三つ子以上の多胎児になると、近年は誘発剤の使用による結果が
代表的で、子供を授かる段階で苦労が多かった母親には尚更である。

我が家で八人の出産をした通代である、当然三つ子も自然な
受胎であるがその成長も順調であった。


126 :夜世:04/05/27 17:32 ID:Af8JrQ7H
ここまでの話の中で 実は私も生まれてくるはずだった二つの命。。。仕事をしていて この世に出てくることができなかった二つの。。。魂!
しかし 私も いつ 失ったかは 覚えがないです。ただ いつの年だったかは 覚えています。
女性って そういうところもあるものです。
↑あくまでも 私だけなのかもしれませんが・・・

127 :賢治:04/05/28 09:27 ID:nMie2i4K
七月最初の週の月曜日に通代から連絡があった。
「来週の月曜日に手術が決定したから」
調度32週が経過しての帝王切開となり、三つ子である事を
思えばよく無事にここまでこれたという所だろう。

私には、子供が産まれる前にやらねばならない事があった。
戸籍上の手続きの確認である・・
離婚後200日以内に出産された子供は遺伝子はどうあれ、戸籍上は
元夫婦の子供であるらしい。
しかし逆に婚姻関係にない男女間に産まれた子供の場合、私の籍に
実子として続柄を継続させる事は出来ない。
本来通代一人が親となれば父親の蘭はバツ印になり
私生児となってしまうが、私が実子として認知すればそこに私の
名前は記載される。
しかしそれは当然姓の違う父母であり、我が家の籍に向い入れる場合には
養子になってしまう。

128 :賢治:04/05/28 10:11 ID:nMie2i4K
私がこだわったのは、実子として我が家の籍に入れる事であり
その続柄を、我が家の子供達につなげる事であった。
私との血縁関係こそないが、同じ母親から産まれた兄妹たちを
そうする事で、より強くその意識を持ってもらいたかったのだ。
しかしその為には、どうしても夫婦間で子供が産まれるという
状況が必要であり・・全く不本意ながら私はその決意をした。
子供の出生届を提出する前に、通代を我が森上籍に戻す事にしたのである。
翌週月曜日・・
昼近くになり、帝王切開による出産が無事に終えたとの連絡があった。
三人とも日数なりに成長しており元気だという・・。

この一報を聞いた時、私はある妙な経験をしたのだ。
なぜか漠然と男の子であろうという心構えであったが、産まれて
みたら三人とも女の子であった。
女の子だと聞いた、本当にその瞬間に頭の中に名前が・・・
それも三人分の名前が一度に浮かんだのである。

129 :賢治:04/05/28 10:34 ID:nMie2i4K
これまで我が家の四男四女の名前にはすべて、娘には
通代の「代」を、息子には賢治の「治」を一文字入れて
漢字二文字で統一していたが・・
一報を受けた時に浮かんだ名前もそれにならっていた。
何よりも瞬時に浮かんだとは思えない、そのセンスに内心
自画自賛し感謝の気持ちさえあった。
子供が産まれ、名前が決定した時にはいつもの事だが
「この子は我が家に生まれ・・
        この名前で生きて行く運命にあった子なのだな」
と、しみじみ思うのだ。

名前は 五女・・空代(ひろよ)
    六女・・海代(ひろよ)
    七女・・陸代(ひろよ)  とした。
折角滅多にない三つ子で生まれたのだから、一生三つ子で
ある事を満喫して貰おうと思い、字を変え同じ名前にした。
自衛隊の如くであるが、それもまた弱々しくなくていい。

130 :賢治:04/05/28 10:56 ID:nMie2i4K
同じ名前の三つ子は将来、就学時に先生等にとっては不都合かも
しれないが家では普段、「そら」「うみ」「りく」で
呼べばいい。
そのあたりに対しての、本人の理解は成長とともに自然に
出来る範囲の事であろう。
名前も決定した、後はお役所での処理をして頂くだけである。

家族内での、同じ音の名前に関しては我が家は前例がある。
アトランタオリンピックの年に生まれた次女は、母親と
同じ「みちよ」なのだ。
柔道の田村選手が決勝で敗れた試合を見た私が、その無念を
忘れたくないと柔道にちなんだ名前を考え、「道代」としたのだ。
結果としては我が家の「みちよ」は
            また一人だけになったのだが・・・。

131 :賢治:04/05/28 11:17 ID:nMie2i4K
火曜日の午前に早速、市役所の戸籍係の窓口に向かい
予め、道代とその親の了承を得て作成した婚姻届を提出した。
出産には最後まで、同意しなかった道代の母親も入籍の件に
「私生児にはしたぁないで」
とこの時は感謝めいた言葉もあったが、後にこの人は
これにも悪態をつけて来る事になる。
「これで道代とは夫婦になりましたね」
と職員に確認した後、更に三人の子供の出生届を提出した。

そして一つ々々の欄の確認作業を終え、無事に受理を
確認してから次のように職員に申し出た。
「それじゃあ、帰りますので離婚届を一枚下さい」

132 :賢治:04/05/28 13:32 ID:vOfTEyzK
三人の「ひろよ」は晴れて我が家の五女、六女、七女となった。
その為にわずか24時間余りとはいえ、道代を再度の入籍は
どこまでも本意ではないがそこは、書類の手続き上
仕方がない事だと割り切るしかなかった。

更に三週間が過ぎ小学生組が夏休みに入ると、早速三つ子に会いに
岩手に向かわせた。
無論未熟で生を受けた三人はまだ退院してはいなかったが、道代は
住まいから病院に通っていたので宿もある。
曲がりなりにも母親がいるわけだし、食事も与えてくれるだろう。
三つ子の妹が産まれた、と聞いた時から楽しみにしていた我が家の
子供達からは直ぐに感激の声が届いた。
私は、駆け付けたい気持ちを押さえ仕事に向かうしかなく、夏期休暇
の日を待った。

133 :賢治:04/05/28 13:56 ID:vOfTEyzK
盛岡の駅に到着すると、直ぐタクシ−に乗り込み
目的地を告げた。
道代と子供達はこの日、私が盛岡に到着していた事を知らない・・
「道代には明日子供達を迎えに行くと言ってある・・
        今日は久し振りの盛岡でゆっくりしよう」
との思いもあったが何よりも「ひろよ達」との対面と、その
後の余韻を誰にも邪魔されたくはなかった・・
じっくりと、これから育てて行く上での決意と実感を
味わいたかったのだ。

病院に着き父親であると名乗ると、看護婦さんが丁重に
面会室に案内してくれた、いよいよ一ヶ月も待った対面の時である。

134 :賢治:04/05/28 14:23 ID:vOfTEyzK
産まれた境遇がそうさせるのか、たまたまそうであるのか・・
はたまた私の遺伝子には含まれず、そうでないものにはあるものか・・
とにかく、手に抱いた三人の「ひろよ」はどの子も
力強い生命力に溢れていた。
今までの八人には感じた事のないものを感じた。
時間を忘れ、しばし見入った後病院を出た・・
次に向かう先も決まっていた、道代が岩手に入った際に
色々と便宜をはかって頂いた学生時代の先輩に挨拶に
伺い、その後今夜の宿に向かうのだ。

学生時代から、何度も利用したその宿は駅前ビルの中にあった。
宿、といってもホテルなどではなく仮眠室のあるサウナだ。
当時から殊ある事にここで宿をとり、限界まで汗を搾り
どれだけの思いを振り切ったものか・・・
だが今夜は違う、懐かしいこの地のこの建物の中で
明日からの生活を組み立てるのだ。

135 :賢治:04/05/28 14:43 ID:vOfTEyzK
朝はゆっくり起き出し、また一汗を流してから外に出た。
このビルの地下一階地上一階には、パチンコ店があり
そこに立ち寄る事も盛岡に来た際の習慣になっていた。
その時間はほんの少しでも良かった・・学生時代と
同じ行動経路をとる事で、まるで自分自身がリセット
されたような気持ちになるのだった。

昼に近くなり、道代に子供達を駅まで連れて来てくれる
ように連絡をした。
「えー、今晩うちに泊まって行くんじゃないのぉ」
と、道代は不満気であったが当然その気はなかった。
早く子供達と新幹線に乗り込み、三つ子達との対面を
再度感激し合いたかった・・

東北新幹線、東海道新幹線、東海道本線と乗り継ぎ
思い深き旅からまたこの街に帰って来た。

136 :賢治:04/05/28 15:08 ID:vOfTEyzK
九月になり、岩手の風はだいぶ冷たくなった頃・・
三人の子供達は無事に退院を果たした。
三人の乳飲み子を引き取るにあたり、静岡に戻って
直ぐにあらたな住まいを確保し、思い付く準備を一つ々々
しながらその日を待ち受けた。
それぞれ四人の兄も姉も、その気持ちは同じであった。
何日でも早い事を道代も望んでいるだろうと事を急いだ。
何しろ、一人の赤ん坊でも世話が出来なかった道代の
ところに今、三人もが居るのだ。

やっと環境のうえでも気持ちの上でも準備が整い、道代に
「いつ頃に、静岡に連れて来れそうなんだ?」
と連絡を入れると道代は
「ねぇ、やっぱり私も一緒じゃいかん?」
冗談とはとれないその真剣な問い掛けに、私の
           気持ちはドッと重くなった・・・

137 :大人の名無しさん:04/05/29 13:44 ID:GvyptpZV
ちょっといいですか?
130 の「柔道にちなんだ名前を考え、「道代」としたのだ」から、
「通代」が「道代」になってませんか?

138 :賢治:04/05/29 18:35 ID:DUeHGY85
「私も一緒じゃなきゃあ、この子達は渡さない」
という道代の論理が、どれだけ手前勝手なものかは言うまでもない。
私がもう、三人の子供に対しての思い入れが出来ているのを
見越しての思惑なのだ。

道代はなかなか譲らずに攻防は二ヶ月続いた・・。
三人もの乳飲み子を道代が育てるなど、想像も出来ない事で
あるしまた、育ててしまった場合には成長過程で心配な事が多すぎる。
男でも出来れば子育てなど、おざなりになるのが目に見えている。
一人でも二人でもいいから渡して欲しいと訴えたが、それも却下された。
遠からぬ将来道代が子育てを投げ出した時に、一人でも最初から
同じ顔をした姉妹がいると、適応してくれやすいと思ったのだが・・

直ぐに根をあげると思えた道代に余裕があったのは、またしても
娘の機嫌とりに執着する道代の母親の存在であった。

139 :賢治:04/05/29 18:45 ID:DUeHGY85
>137
すいません・・138の「道代」はすべて「通代」の間違いです。
しかし130の場合は特に間違いはないのではと思います。
母親→通代(みちよ)
次女→道代(みちよ)
という設定なのです・・が、138は明らかな当方のミスです。
Windows95での書き込みなので見にくくて
         気づきませんでしたと言い訳させて頂ます。
        ・・・・申し訳ありません。

140 :賢治:04/05/29 23:25 ID:XO2/bAYd
つきっきりで三つ子ばかりか、通代の世話をもこなす通代の母親は
娘の自立心も自覚も見事に奪った。
環境に依る影響がどの程度のものなのかは解らないが、特異な
環境で育ったこの人の、娘に対する愛情は湾曲していた。
自己犠牲ともとれる愛情は決して自己満足でも、無償でもなく
常に自分の期待する反応を娘に求めるものであった・・が、
つくしたからといって、母親に感謝の気持ちを持つどころか
つけ上がるばかりの娘であるから、そういう意味では
                 無償の愛なのかもしれない。

我々の披露宴で、新婦側の友人代表の挨拶を通代が惚れていた男に
頼んだこの母親は、私に向かって
「通代はこの男が好きで好きでなぁ、でも女がおってんなぁこの男・・
       披露宴で惚れた男に祝辞をなんて、女冥利につきるわぁ」
と嬉しそうだった。

141 :賢治:04/05/30 01:14 ID:tkhvtesb
通代にとって素晴らしい披露宴に、と思う母心は真っ当だが
その後の私との結婚生活を幸せにと思えば、しない選択である。
あまりに突拍子ない事で、私は憤慨どころかあきれるばかりであった。
どの程度の事まで気にしないべきなのか、どこから憤慨すべきなのか
この母娘といるとまるで狂ってしまうのだ。

その母親が、今度は通代の復縁願望の後押しを始めるまで
そう時間は掛からなかった。
「通代があんたと暮らしたい言うてるんやからエエやないの」
と脅すように迫るかと思えば・・
「家も仕事場も建てたる!それでどうや」
と、この人らしい飴戦術も持ち出す始末・・・
娘に対して手柄をたてたくて仕様がないその姿はあわれにさえ思えた。


142 :賢治:04/05/30 07:18 ID:tlTexTGk
「愛代がな、道端でお地蔵さん見つけたらなパァ〜っと
              走って行って手を合わすねん」
と通代の母親が私に言う。
「ほんでな、何お願いしたの聞いたら何て言った思う・・?
『お父ちゃんとお母ちゃんが早く一緒に暮らせますように』言うんやで」
明らさまな作り話に唖然とするが
「わたしゃ、涙出てなぁ・・」
と喫茶店の窓から遠くを見つめ、細かい演技にも力が入る。
どんどん白けながら私は、この母娘が今まで私にどんな態度で
接してきたのかこの際、言ってみようかなとも思うがとどまる。
子供達にとっては母親であり祖母なのだ・・ましてや私と
事実上は他人になっているのだ、どうせ疎遠になっていく関係なら
事を荒立てたてずに済めばそれでいい。

しかし通代の母親の言葉には遠慮も何もなかった・・
「確認だけするけどな、あの三つ子は賢治さんの子やろ?」

143 :賢治:04/05/30 11:45 ID:Jf26j21f
「あんた、通代と別れてからもしょっちゅうあの娘のところへ
      出入りしてたんちゃうの・・で、出来た子やないの?」
私が初めて通代の部屋に上がったのはもう、子供が出来た
後であったがそれはそれで
「なんや、じゃああんた自分の子でもない子を籍にいれたんやなぁ! 
      じゃあそれは私があんたに、礼を言わにゃあいかんのやなぁ」
と言われる始末・・
「とにかくもう通代と暮らすつもりはありません」
「あんた今、その口でハッキリ言うたね!
      それでいいんやね、ほなそうするでぇ!」
立ち上がって私を指さす通代の母親に、周囲の客も視線を
向けるがお構いなしだ。
この無意味で不愉快な時間が、早く終わってくれる事だけを
願いながら私は益々白けた気分になるのだった。

144 :賢治:04/05/30 12:21 ID:Jf26j21f
三人の子供達に気は掛かるものの、我が家は引っ越しに
向けて慌ただしくもなっていた。
当初の動転や不安から比べれば、不思議なほど慣れて
しまってはいるが、この街にはもう長く住むわけにはいかない。
離婚後の通代の素行は知れ渡るところとなり、いつ
我が家の子供達の耳に入るか解らないのだ。
大抵の事は子供達にも真実を話す方針ではあるが、通代の
場合には耳に入れたくない話が多い。
私は密かに故郷岩手に戻る決意を固め、それに掛かる費用の
捻出に思案した・・岩手で仕事を始める資本も必要だ。
先ず借家を引き払い、子供達は通代の実家に
一時預ける事にした。
通代の家でも、子供達の環境を訴えて渋々ではあるが了承し
翌年三月までの半年間、面倒をみてくれる事になった。
平成15年七月、春に入学したばかりの次女は初めての
転校になり彼女はこの後、年内に更に二度転校する事になる。

145 :賢治:04/05/31 09:29 ID:ev3pNvrj
仕事場に寝泊まりしだしてまだ間もない七月の半ば、通代の
実家からの電話が鳴った・・・
「やっぱり面倒見きれんで、子供達連れて戻って」
というものだった。
約束の半年間、何事もなく預かってはくれまいと覚悟はしていたが
それにしても早すぎるし何よりもう、私には住まいもないのだ。
十日ほど先の夏休みまでは、とりあえず置いて貰ったが
夏休み初日からは家族九人が仕事場に住む事になった。
炊飯器でご飯は炊けるがガスが使えず、調理はレンジのみ・・
洗濯はもちろん手でした後に河原まで干しに行った。
朝早めに起こして、仕事が始まると子供達は公園や
河原で時間をつぶし昼食に戻りまた、夕方まで外に出した。

子供を通代の実家に連れて行った時、私は玄関先で通代の母親に
「私らこの年でこれだけの子供の面倒見るの、どんだけ
          大変や思っとんの!必ず迎えに来ぃやぁ!」
と、「まったく・・」をはさんで三度も念を押された。

146 :賢治:04/05/31 10:31 ID:ev3pNvrj
二年余りを父子家庭として過ごし、例え半年の間を通代の
実家に預けたにしろ、その後もまた父子家庭の生活は続くのだ。
事の発端が通代にある事も踏まえると、謙虚に引き受けて
貰ってもいいところなのではなかろうか。
夏休み後、子供達の通学の事もあり事態の解決は急を要した。
あらたに住まいを確保するにしても時間が必要であり、気は
重かったがもう一度通代の実家にと電話をとった。

「ああ賢治さんか、あのな三重の尾鷲にな・・
  もう住まいも仕事場も用意したからな、そっちで暮らしてんか」
頭から怒鳴られる事を覚悟での連絡あったが、まるで
私からの連絡を待ち受けたようにそう告げられた。


147 :賢治:04/06/01 13:41 ID:LBAt0dJM
通代の親は最初から、子供を半年間面倒を見てくれる
つもりなどなかった・・
経済的に私が息詰まるタイミングで、新天地の確保という
カードを、それも子供を預ける相談をした段階から用意していたのだ。
余力があれば子供を預けたりしない事など承知の上だ。
通代の親は口には出さないまでも無論、援助の向こうには娘との
復縁を含んでいる。
この期に及んでも、私を追いつめようとするこの連中といつまで
こうして関わりあわなければならないのか・・
私の中で押さえ続けて来た自制心のようなものが、ポロポロと
崩れはじめ正面から思考する力が無くなって来るのが解った。
「岩手に帰ろう・・」
そう先ず動かざる結論として据える事で辛うじて、正気が
保てたが精神的な限界は突然にやってきた。



148 :賢治:04/06/01 14:34 ID:LBAt0dJM
そんな中、幸いなアクシデントが起きた。
通代の母親の策略を拒否した事で、岩手に居た通代が
我が家は静岡での生活続行を決意したと勝手に勘違いしたのだ。
それでは岩手にいてもと通代は、三つ子を連れての引っ越し先に
静岡と県境の愛知県の街を選んだ。
これによって私の帰郷計画は加速、その計画は誰に話す事無く
子供達にさえ知らせずに準備を急いだ。

性分なのか基本的に趣味は多いが浅く、の私だがひとつだけ
変わらず熱を入れていたのがライタ−の収集である。
USA製のこのオイルライタ−は、粋なものあり
ふざけたものあり、年代物は勿論実に多彩で飽きる事がない。
どれだけ苦心して入手したかを思えば、何があっても手放す
気にはならず封印までしたコレクションであるが、今回の
資金捻出の為にはそれも叶わなかった。

149 :賢治:04/06/01 18:03 ID:LBAt0dJM
平成16年春、私達親子は岩手県に住んでいる。
人口四千人にも満たないこの村は私の産まれ育った村でもある。
三十代で人生を振り返るのは、諸先輩に失礼だがここまでは
退屈のないなかなか満喫出来た人生と言えよう・・。
平凡には生きたくないと言う後輩諸君、平凡になど生きられる
ものではない・・・
望む望まないに関わらず人の数だけ人生ドラマは展開し、そこに
語るべき事のない人生などないのだ。

私の人生は、通代と出会った事によって起きた波乱が多く
しかし彼女との出会いの中で得たものも多かった。
八人の子供と、今のところ戸籍上だけの子供である三つ子もそうである。
今、曲がりなりにも親として暮らしているのも通代との
出会いがあったからだ。



150 :賢治:04/06/02 14:20 ID:2+CydTq5
元来、自己中心的な私はきっと親としても夫としても横暴で
あろうと、独身時代から危惧したものだがそれを
はるかに上回る伴侶を得た事で、自分はそうならずに済んだ。
これも通代との出会いによる、思い掛けない副産物である。

同じ桜でも満開の下、酔い心地に褒め称えられながら散って
ゆく桜もあれば・・
この標高の高い村の桜のように、駿河の桜が散って尚日を置いて
咲いても、雪に舞われ誰一人見上げない桜もある。
自分の人生を誰の人生と比べようもないが、過ぎた時間に想いを
馳せても仕様がないのは皆、同じなのだ。
過去も現在も確かに私の人生ではあるが、過去を反芻してまで
つらがるつもりはない。
私は親として恵まれた我が人生に感謝している・・過ぎ去った
時間に対して私は既に傍観者だ。
そう・・まるでこの、桜を見上げるタンポポのように・・。    < 完 >


151 :賢治:04/06/02 15:28 ID:2+CydTq5
最後まで読んで頂いた方がおりましたなら、お礼を
申し上げるよりもむしろ、申し訳がないような気も致します。
途中でどなたかが指摘されておりましたが、確かにこれは
自意識過剰以外の何ものでもありませんし、自己満足の為に
書いてしまいました。
そんな中でも、5&13氏に何度も書き込みを頂いたり
38、44,52,62,68、90各氏のレスも
有り難いものでした。
文芸創作板がある事を教えてくださったレスもありました。
途中で各氏のレスに対してお答えしなかった非礼を
あらためてお詫び致します。
                          賢治


152 :アナバナナ ◆IhdpBaNANA :04/06/02 17:03 ID:XNj22TCS

          @
        / /
      ./ / I
      |  (,,゚Д゚) < おい!賢治!もう終りかよ!ふざけるなよ!
      | .(i   i)
      |  i  i
      \_ヽ_,ゝ    
        U"U

        ┌┐
       ./ /.i 
       | .(,゚Д゚) < 1000まで頑張るのかと思えばこのザマだ!タララー♪
       |(i  |)
       \ヽ__ゝ
        UU

153 :5&13:04/06/02 17:35 ID:7qq6roGY
賢治オツカレー(´ー`)
はじめ冷やかしてゴメンね。
>>152 しょうがねーやんかバナナ師匠(^_^;
他にダラダラ書く必要もないんだし・・・

>文芸創作板がある事を教えてくださったレスもありました。
うーん・・・細かいカテゴリーを言えばそうなんだけど、
賢治みたいなのが板荒しだとは思えないし・・・まぁ、良いんじゃない?
それでも断固ウザいという人はいるだろうけどサ。

コレが私小説だと言うなら誰かに言いたかったキモチは判るよ。
賢治に幸アレ・・・

154 :賢治:04/06/02 17:36 ID:DR31DrxZ
もっと書いてもよかったんですかね・・

離婚なんて話は昨今、身近にありふれていて
さほど興味のわく話題ではありませんよね。
でも、夫婦にもなった男女が別れるって事は
当事者にとってはそれなりにドラマが
存在するわけですよ。
今回、そこだけを書いてみたかったのです。
アナバナナ氏には期待して頂いたのに申し訳ありません。
                           賢治

155 :賢治:04/06/02 17:49 ID:DR31DrxZ
5&13氏、再度の御登場ありがとうございます。
現実にはですね、各場面そんなに感傷的には
ならず、端から見れば納得しにくい程あっさりと
通り過ぎた事が殆どです。
それは子供との日常が側にあり、どうしても
私の態度がそのまま影響するからです。
もし子供がいない夫婦であったなら、前向きな
考えが出来たか本当に解りません、子供の存在とは有り難いものです。
ただ私の気持ちのどこかに、各場面において
内面的な部分も、誰かに理解して欲しかった・・その思いがあり
勝手ながらここで解消させて頂きました。
御批判の声ごもっともの中、153のコメントは
胸に響きます。 
                         賢治

156 :5&13言わずもがなの追伸:04/06/02 17:56 ID:7qq6roGY
そのうち叩きの人も書くかもしれんけど、
そういう人にも糞真面目にレスを返してると泥沼になるから、
適当にねヽ(´ー`)ノ  グッバイ♪

157 :0217 ◆QI/BKP/s3A :04/06/02 17:56 ID:zA0NpEI7
>>155
>現実にはですね、各場面そんなに感傷的にはならず、
…ってことは、この小説って賢治さん自身のリアル?
うわー…。重い人生歩んできたんだね。

主に会社からアクセスしてるから、流し読みになってたよ。ごめん。
今度改めて、>>1からじっくり読ませていただく。
ひとまずはここまでの執筆乙でした。

158 :アナバナナ ◆IhdpBaNANA :04/06/02 18:23 ID:XNj22TCS

          @
        / /
      ./ / I
      |  (,,゚Д゚) < >>154もっと書けばいいんだよ!
      | .(i   i)   続編でも違う話でも
      |  i  i
      \_ヽ_,ゝ    
        U"U

        ┌┐
       ./ /.i 
       | .(,゚Д゚) < >>156それでもこのまま放置よりはマシだ
       |(i  |)   本編よりあとがきや解説の長い小説ってのも無様だけどな〜
       \ヽ__ゝ
        UU

159 :夜世:04/06/02 20:16 ID:gEMaqzxH
賢治さん。。。お疲れさま♪
また 違った形で あなたの私小説世みたいです。


160 :大人の名無しさん:04/06/03 11:24 ID:0HF8ow/w
賢治さん、私も気になって毎日読んでいました。

実話なら、なんてヘヴィな話・・と思っていたら・・。

機会があったら、また新しい作品に出会えるといいな。お疲れです。

161 :大人の名無しさん:04/06/05 04:55 ID:7iUpkWFm
読み終わったあとに残った感情、それは憂いのようであり、また失礼かもしれないが
賢治さんへ対しての同情だったのかもしれない。
しかし、この小説の突飛している箇所はそのような事ではない。
ノンフィクションだからこそなのだろうか。ここまで、人の心を惹きつける小説。そのようなものが今までにあっただろうか? いや、ない。
指を切り落とす、という古風な装い。また、通代に対しての自分自身に対する葛藤さえも
分かりやすく表している。これにはもはや脱帽、としか言いようがない。
 ここからは私個人の考えによるものだが、人とは簡単には相容れない存在なのではないだろうか。
育ってきた環境、性格、または経済環境に至るまで、すべてに置いてお互いのすれ違いが生じると思う。
子育てをしない妻、というのは世間的に見れば、確かに不良品として扱われている。
しかし、彼女自身にしてみれば、それはまるで当然の事のように思われるのだ。
そして、その考えは簡単に変えることができるものではないだろう。
 >>118に書かれている「産むのはエエねん、だけど育てられへんわ」
という台詞、この言葉には賢治を脅し、一緒に住もうと企んでいる通代の姿が表されているように思われるが
私には彼女が賢治の行動、言葉に感化され、自分自身の思想が変わり始めている様子が描かれているように思えた。
なぜならば、他人のことをまるで気にかけなかった彼女が始めて、子供の立場にたって考えることが出来ている。
今まで行ってきた賢治の行動は無駄にはならず、通代を違う道へと誘う事が出来たのかもしれない。
 たんぽぽと桜の例えも素晴らしい。下に咲くたんぽぽがあるからこそ、桜は美しいものなのだ。
賢治さんはいつまでもたんぽぽであり続けるだろう。だが、それは決して不幸なことではない。


http://book3.2ch.net/test/read.cgi/bun/1086153693/l50
の要望にお答えして↑から来ました。感想書くの初めてなんで、下手かもしれないですけれど
(傷つけるようなこと書いてるかもしれないけれど)あまり、気にしないでください。

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