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【古書屋 想鼠堂】

1 :ハル:02/02/17 14:59
.
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              ∧_∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
             (´∀` )< ここは何のスレ?
  ∧_∧ .        (    ) \_________
 ( ・Дメ)       | | |
 (つ|⌒|⌒|        (_(_) .∧ ∧ホンバッカヨンデネーデ ソトデアソベ!
  (⌒)(⌒)             (゚Д゚ ) ̄ ̄ ~〜
___∧_________ U U ̄ ̄U U
|ここは、過去(昔)に読んだ本を持ち寄るスレ。
| 一分一秒前に読んだものでもかまわん。
|  ま、詳しくは>>2-10ぐらいをを見てくれ。

160 :山崎渉:03/05/28 17:09
     ∧_∧
ピュ.ー (  ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄〕
  = ◎――◎                      山崎渉

161 :日本昔名無し:03/05/30 18:15
『ノーランドの日誌』

1122年5月21日

――――その島に着き我々が耳にしたのは
森の中から聞こえる奇妙な鳥の鳴き声と、大きなそれは大きな鐘の音だ。

巨大な黄金からなるその鐘の音はどこまでもどこまでも鳴り響き
あたかも過去の都市の繁栄を誇示するかの様でもあった。

広い海の長い時間に咲く文明の儚きによせて
たかだか数十年生きて全てを知る風な我らには、それはあまりにも重く言葉をつまらせる。

我々はしばしその鐘の音に立ち尽くした――――――――

162 :わむて ◆zImIqLDhik :03/06/05 19:18
 

163 :日本昔名無し:03/06/08 21:49
山田 詠美 著 『賢者の皮むき』

山野舞子は、傷ついた表情を浮かべながら
ハンカチで口を押さえていた。
可愛い花模様のハンカチ。
どうしてそんな仕草をするのだろう。
そのハンカチをどけて見ろと、僕は言いたかった。
ハンカチの下の唇がどのように醜く歪んでいるのか、見せてもらいたいものだ。

「山野さん、自分のこと可愛いって思ってるでしょ。
 自分を好きじゃない人なんているわけないと思ってるでしょう。
 でも、それを口に出したら格好悪いから黙ってる。
 本当はきみ、色々なことを知ってる。物知りだよ。
 人が自分をどう見るかってことに関してね。
 男がどういう女を好きかってことについては、きみは熟知してるよ。
 
 完璧に美しく、けれども完璧が上手く働かないのを知ってるから、
 いつもちょっとした失敗と隣り合わせになってることをアピールしてる。
 
 確かに、そういうきみに誰もが心を奪われてるよ。
 だけど僕はそうじゃない。
 きみは自分を『自然に振舞うのに何故か人を引き付けてしまう』
 そういう位置に置こうとしてるけど、
 僕は『心ならずも』という難しい演技をしてる風にしか見えないんだよ」

山野は無言で立ち尽くしたきりだった。
顔はいっそう青ざめていたが、
もうそれは背後の紫陽花のせいばかりではなかった。

164 :日本昔名無し:03/06/12 23:00
z

165 :日本昔名無し:03/06/22 13:21
こんなスレがあったとは。

166 :日本昔名無し:03/06/23 17:17
このレスを見た人間は十三日以内に死にます。
      ※あなたに訪れる死を回避する方法が一つだけあります。
     それはこのコピペを一時間以内に7つ、別の板に貼り付ける事です
    /\___/ヽ   ヽ
   /    ::::::::::::::::\ つ
  . |  ,,-‐‐   ‐‐-、 .:::| わ
  |  、_(゜)_,:  _(゜)_, :::|ぁぁ
.   |    ::<      .::|あぁ
   \  /( [三] )ヽ ::/ああ
   /`ー‐--‐‐―´\ぁあ


167 :日本昔名無し:03/06/30 01:20
『新陽』

高速増殖炉は、現在日本の商業用原発で採用されている軽水炉とは、
あらゆる面で大きく違っている。その最も大きな違いは燃料だろう。
軽水炉で使われるのはウラン235という物質であり、
高速増殖炉ではプルトニウム239というものが使われる。

なぜプルトニウムを使おうとするのか。
それはウラン235は天然ウランの中に0.7パーセントしか含まれておらず、
恒久的に必要量を確保できる保証がないからである。
天然ウランの残り99.3パーセントはウラン238という物質だが、
これは殆ど燃料としては役に立たないのだ。
今のままで世界的に原発が増え、そこでウラン235が燃やされ続ければ、
七十五年ほどで枯渇するというのが科学技術庁での試算結果である。

168 :《続》:03/06/30 01:21
では、プルトニウム239なら大量にあるかというと、じつはそうではない。
それどころかこの物質は、自然界には全く存在しない。
プルトニウム239は、前述のウラン238が中性子を吸収した時に、成り代わる物質である。
そしてこのプルトニウム239ならば、燃料として使うことが出来るのだ。
もちろん燃料が変われば、原子炉の仕組みも違ってくる。
軽水炉では、燃料は水の中に浸されている。
ウラン235を核分裂させるためには、
燃料間を飛び交う中性子の速度を落としてやる必要があるからだ。
だからこの場合、水は減速材とも呼ばれる。

一方プルトニウム239を核分裂させるのに、中性子の速度は落とさない。
だから水の代わりに、液体ナトリウムが入れられている。
飛び交う中性子は高速のままだ。高速炉、といわれるのは、ここからきている。

169 :《続》:03/06/30 01:22
では「増殖」とはどういうことか。
これは燃料を燃やすと同時に、それ以上に多くの燃料を得ようとすることである。
具体的には、プルトニウム239の周りにウラン238を並べた状態で、
原子炉の中に入れて核反応を起こさせる。
するとどうなるか。
プルトニウム239は核分裂し、熱と高速中性子を出す。
その中性子をウラン238が受け取って、プルトニウム239に変身する。
最初にセットしておくウラン238の量を増やせば、
消費した以上のプルトニウム239が生み出されるわけだ。

高速増殖炉、という名前は、こういう仕組みからつけられたものである。
そして科学技術庁での計算では、この方式を使えば、向こう数千年は原子炉燃料に困らないはずだった。

来世紀には必ずやってくるエネルギー危機を乗り切るには、
この素晴らしい仕組みを使うしかない。
自分たちの研究は、今生きてる人間たちのためのものではない。
未来に生まれてくる子供たちに捧げられるべきものなのだ。
こんなところで挫折などしてはいられないのだ。
なぜそれを理解してもらえないのだろう――――――――――――

170 :日本昔名無し:03/07/04 17:37
浦沢直樹 著 『旧交』


「ガキの頃なら、今日あたりから
 夏休みの宿題でヒーヒー言ってるな・・・

 早く宿題なんかない大人になりたいと想ったもんさ。

 ところが大間違い。
 大人になったら宿題だらけだ!ハッハッハッ!」

171 :日本昔名無し:03/07/07 17:52
山田詠美 著 『時差ぼけ回復』

田嶋の言った片山の話とは、こういうことだ。
彼が何かの本で読んだことには、人間とは本来、
25時間を1日の周期として生きる動物だというのである。
それを24時間に合わせて行くと、どうしても1時間の時差が出る。
その1時間を、それではどのようにして解消していくのか。
普通の人間は、食事や仕事や遊びなど日常の動作を繰り返す内に少しずつ体をだまして、
小刻みに時間を振り分けて行く内に、つじつまを合わせて行くのだそうだ。
しかし、中にはそれがどうしても出来ない人間たちがいる。
そういう人たちが、体をだませずに不眠症になったり、日常に支障をきたしたりするのだそうだ。

「で、ぼくは生まれたときから時差ぼけなんだよって続けたんだよな、あいつ」

田嶋は、僕の足許の布団のところを枕にして、ごろりと横になって言った。
ぼくはその時の片山の表情を思い浮かべた。
皮肉そうに、片頬を歪めて笑っていたっけ。
確か、ぼくは彼の話しを聞いて、
海外旅行の時差ぼけに比べりゃどうってことないぜとか何とか軽く言ったと思う。
もちろん、ぼくたちは誰も海外に旅行したことなどなかったのだが。

172 :《続》:03/07/07 17:52
「時差ぼけで死んだってのか?」
「うん。うちの姉貴、旅行から帰るといつも変な時間に起きて困ってるもん。
 あれが続いたら、大変だと思うよ」
「でも、正常なら、すぐ治るんだろ」
「正常ならね。でも、生まれた時から、そうだったら、ぼけてるのが普通だと、体は思うよ。
 その普通が世の中では、まかり通らなかったりするんだから、やっかいじゃん」
「そんな苦労をしてるようには見えなかったけどな、あいつ」
「そう見えてたら、誰かが救ってたよ」
「本当に遺書とかなかったのかな」
「なかったって聞いたけどね。おれ思うんだけど、あいつ、死ぬ願望なんて、本当にあったのかな。
 そういうこととは違うことで、飛び降りちゃったんじゃねえのか?」

田嶋の言葉に、ぼくは首を傾げた。
飛び降りれば死ぬと解っていた筈だ。
目的と結果が一致していなかったとでも彼は言いたいのだろうか。
尋ねようとして、ぼくは彼の顔を覗き込んで、ぎょっとした。泣いていたのだ。

173 :《続》:03/07/07 17:53
「なんだよ、泣くなよ。そこまで親しくなかっただろ」

田嶋は、ごしごしと目を擦った。

「なんでかな。なんか、悲しいじゃん。あいつ、悪い奴じゃなかっただろ。
 皆に嫌われてた訳じゃないし、登校拒否してた訳でもなし。
 目立たない男だったのに。そうならないように努力してたみたいだったのに、
 自殺なんかで、皆の注目、浴びることになっちゃって」

そりゃあ可哀相だと、ぼくも思った。
でも、ぼくは泣けない。どうしてだろう。
風邪を引いているからに違いない。熱があるから、心が、あるべきように反応しないのだ。
と、すると、悲しみとは健康体の特権なのか。

「あいつの親、悲しんでるだろうな」
「うん。でも、あいつは、そんなの予想出来なかったんだよ。
 でなきゃ、飛び降り自殺なんて」
「そうかな」
「そうだよ。死んだ後がどうなるかなんて、どうでも良かったんだよ。
 だって、なんたって、時田、片山の奴、時差ぼけだったんだぜ」

174 :日本昔名無し:03/07/08 23:26


175 :日本昔名無し:03/07/09 22:33
藤田和日朗 著 『一時閉幕』

―――――男がな、全部ハラにしまって
たった一人で歩かにゃならん時はな

ぎゅっと手をにぎってそれを見ろ。


それがこの世でたったひとつ

お前と大事な人を守る 力強いこぶしなのだ。

176 :日本昔名無し:03/07/13 08:07
http://members.tripod.co.jp/eminemjpn/

177 :日本昔名無し:03/07/14 04:13
         / ̄ ̄ ̄ ̄\
        (  人____)
         |ミ/  ー◎-◎-)
        (6     (_ _) )
         |/ ∴ ノ  3 ノ
         \_____ノ,,
           /,.   つ
          (_(_, )
            しし'

178 :山崎 渉:03/07/15 11:04

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄

179 :日本昔名無し:03/07/21 22:50
丸山真男 著 『日本の思想』

民主主義というものは、人民が本来制度の自己目的化―――物神化―――
を不断に警戒し、制度の現実の働き方を絶えず監視批判する姿勢によっ
て、はじめて生きたものとなりうるのです。それは民主主義という名の制
度自体について何よりあてはまる。つまり自由と同じように民主主義も、
不断の民主化によって辛うじて民主主義でありうるような、そうした性格
を本質的に持っています。民主主義的思考とは、定義や結論よりもプロセ
スを重視することだといわれることの、もっとも内奥の意味がそこにあるわけです。

180 :なまえをいれてください:03/07/22 13:45
ハッキリ言ってアメリカなどの多民族国家では黒人の方がアジア人よりもずっと立場は上だよ。
貧弱で弱弱しく、アグレッシブさに欠け、醜いアジア人は黒人のストレス解消のいい的。
黒人は有名スポーツ選手、ミュージシャンを多数輩出してるし、アジア人はかなり彼らに見下されている。
(黒人は白人には頭があがらないため日系料理天などの日本人店員相手に威張り散らしてストレス解消する。
また、日本女はすぐヤラせてくれる肉便器としてとおっている。
「○ドルでどうだ?(俺を買え)」と逆売春を持ちかける黒人男性も多い。)
彼らの見ていないところでこそこそ陰口しか叩けない日本人は滑稽。

181 :日本昔名無し:03/07/22 21:06
『おまえはもう死んでいる』


ほらを吹く、という言葉がある。
意味としては「実際よりおおげさに言うこと、まるででたらめな嘘を言うこと」
であるところのこの言葉、現在では広く「法螺を吹く」という字を宛てて使われている。
ほら貝の「法螺」だ。
が、実のところこれは誤用に伴う借字であって、
本来この言葉は「鯔を吹く」と表記するのだ。ボラを吹く。そう魚のボラだ。

つまり、出世魚であるボラのごとく次から次へと
どんどん嘘が大きくなっていくところからして「鯔の大言を吹く」になり、
そこから「鯔を吹く」とこういった具合に派生していったのである。
それがいつの頃からかボラが「ホラ」になってしまい、
法螺の字が宛てられたのだろう。
ほら貝を実際にブオーと吹くことと「おおげさに言うこと」は
どう考えても繋がらないが、これが「鯔を吹く」になればすんなりと説明がつく。
ちょっと聞くと何だか嘘みたいな話だが、その通り、嘘だ。

182 :日本昔名無し:03/07/24 21:32
浦沢直樹 著 『しんよげんの書』


ケンヂおじちゃん言ってた・・・。

ライブに出る直前は、いつも心臓が口からとび出そうになるって。
何度やっても吐きそうになったって。
だけどそれがいいんだって・・・・。



   《それがなきゃ、ライブなんてやんないさ》

183 :日本昔名無し:03/07/27 18:50
『天声人語』

先輩記者が女子大生達から招待状を受け取った。
「枯れ木も山のにぎわいと存じます。ぜひご出席を。」
枯れ木としては、山をにぎわせるべきかどうかに迷う。
「情けは人のためならず」といったら
「なるほど情けをかけてはかえって人を傷つけるのか」とうなずく若者がいたそうだ。
「学研」が集めた誤字・当て字優秀作?に
「ご立派な低宅をお建てになり」という新築祝いの手紙があった。
むろん邸宅の間違いだが、低宅には妙な実感がある。
「やはり脳力がなかったようです」とは、受験に失敗した若者の便りだ。独創的能力はあるのに。

こういう実例を並べては国語力の低下を嘆き、国語の乱れをなじるのが世の常だが、
そのなじるご当人が、順風満帆をマンポと読んだり、
不祝儀をフシュウギと読んだりするのだから、日本語というのはややこしい。
青筋をたてて、国語の乱れに警鐘を打ち鳴らす人がいるのはいいことだ。
でも、そういう「けしからん派」だけでは息がつまるとは思いませんか。
山本周五郎の代表作「おたふく物語」の主人公おしずは、山本作品の中の、
最も魅力的な女性の一人だが、このおしずさんのしゃべる言葉は、ずっとんきょうで、
そそっかしくて、いつも間違いばかりしている。
「金時の火事見舞い」を「金時のカゼ見舞い」などと平気でいい、周囲を笑わせる。
目黒の茶店へ行けば本気で名物のサンマをと注文し、店の老夫婦を喜ばせる。
その言葉はとんまなようで情があり、間違ったいい回しがかえって、
あたたかい笑いを呼ぶ。ただひとつ、どんなでたらめをいってもおしずは
絶対に人を傷つける言葉は使わない。「枯れ木」といえば相手がどう思う
か、を常に考える心配りがある。周五郎はおしずという人物像を描きながら、
本当の生きた言葉とは何かを考えていたのだろう。
私たちはどうやら、枝葉末節の間違いにこだわりすぎているように思う。

184 :日本昔名無し:03/07/29 02:02
尾田栄一郎 著 『突き上げる海流』


「小僧!!おれァ、ここでお別れだ!!
 
 一つだけ。これだけは間違いねェ事だ・・・。

 "黄金郷"も"空島"も!!
 過去誰一人"無い"と証明できた奴ァいねェ!!!

 バカげた理屈だと人は笑うだろうが、結構じゃねェか!!

 それでこそ!!"ロマン"だ!!!」

185 :日本昔名無し:03/08/01 21:07
山田詠美 著 『時差ぼけ回復』


景色は次第に、のどかさを増して行った。
隣りの座席では、おばあちゃんが居眠りをしていた。車内は暖かかった。
眠るのに、これほど気持ちの良い場所はないように思われた。
ぼくは、ふと、片山のことを思い出した。ここで寝てりゃ良かったのに。
そんなふうに思いついて、ぼくは口惜しい気持ちになった。一時間ぐらい、あっと言う間じゃないか。

でも、本当にそうだろうか。片山のように自覚しなくても、
人は誰でも、気付かない所で時差を引きずっているのかもしれない。
人は遅かれ早かれ、誰でも死に至るのだ。
片山は、ここで寝ることすら出来ずに、
早目に一生分の時差を清算したかったのかもしれない。
彼の自殺が幸福だったのか不幸だったのかを他人が言い当てることなど出来ない。

しかし、しかしだよ。
こんなふうにぼんやりと電車に乗って、春が来たと思うのは、
ささやかだけれど、やはり、楽しいことなんじゃないのか?
微笑を口許に刻める瞬間てのは、やはり、必要なんじゃないのか?
他愛のない喜び、それが日々のひずみを埋めて行く場合もあると、ぼくは思うのだ。

186 :《続》:03/08/01 21:07
考えることを考える、と片山は言った。
彼はやり切れなかったのかもしれない。
けれども、そのことを彼にさせていたのは、彼自身だ。
彼の皮膚、彼の瞳、彼の舌、感じる器官を持ったすべての体の部分が彼自身を作っていたのだ。
そよ風が、もし、彼の皮膚を心地良く撫で、そしてそれを受け入れることが出来ていたなら、
彼の考えは、あるいは、違った方向へと進み、
彼の足は地面に向けて飛ぶより別な動きを選んだかもしれない。

片山はぼくたちを笑わせることだって出来たのだ。
彼の唇は、そういう言葉を紡ぐことだって出来ていたのだ。
もったいないじゃないか。
春の空気はこんなに気持ち良く、そしてその春は、毎年、裏切らずに巡って来るというのに。

「おにいさん、大丈夫かね」
眠っていた筈のおばあちゃんが、いつのまにか心配そうに、ぼくを覗き込んでいた。
「これで、涙、拭いたらいいよ」
「はい、すいません」
「何があったか知らんがね、元気出しなさいよ」
「はい」
ぼくは照れ笑いをして、おばあちゃんのハンカチで顔を覆った。

187 :ぼるじょあ ◆ySd1dMH5Gk :03/08/02 04:45
     ∧_∧  ∧_∧
ピュ.ー (  ・3・) (  ^^ ) <これからも僕たちを応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄ ̄∪ ̄ ̄〕
  = ◎――――――◎                      山崎渉&ぼるじょあ

188 :日本昔名無し:03/08/02 22:31
尾田栄一郎 著 『Last waltz』


「命を懸けてダチを迎えに行くダチを・・・、

 見捨てておめぇら明日食うメシが美味ぇかよ!!!」

189 :日本昔名無し:03/08/07 19:57
小池真理子 著 『仮面のマドンナ』


その夜、その店を肩を並べて出てから、ふたりは居酒屋に入り、
焼酎を飲みながらいわしのつみれを食べた。
彼は自分のとっておきの失恋話を話してくれた。
役者の卵だった時、少し売れ出した新米女優に猛烈な恋をした。
彼女もまんざらではなさそうで、ふたりはしょっ中、デートをした。
初めてのクリスマス夜、
彼は自分の四畳半のアパートに大きな本物のもみの木を置き、
デパートで買ったデコレーションセットを飾った。

クリスマスケーキもシャンペンも、フライドチキンも揃え、
彼女が好きだった水玉模様のテーブルクロスの上に並べた。

190 :《続》:03/08/07 19:57
彼女へのクリスマスプレゼントは、以前、
彼が仕事でスリランカに寄った時に買っておいた
天然石を加工したペンダントだった。加工してもらうのに十日もかかったが、
見事な仕上がりであった。奮発して、純銀のチェーンもつけた。

彼はそのペンダントを箱に入れ、大きなもみの木に吊るした。
真っ赤なオーバーを着た彼女は、やってくるなりそのプレゼントに気付いた。
箱を開け、わあ、と言ったものの、すぐに表情が曇った。

「その石がエメラルドだと思ったんだ、その子」
と、彼は私に言った。
「ただの加工した石だとわかると、ケーキも食べずに帰っちゃった。
 他に男がいたんだ。多分ね」

191 :山崎 渉:03/08/15 22:42
    (⌒V⌒)
   │ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  ⊂|    |つ
   (_)(_)                      山崎パン

192 :日本昔名無し:03/08/24 20:00
『男の世界』

主人公は大学野球の外野手で、確実な打棒と強肩を生かした
正確な返球を売り物にしていた。
その選手がある試合で大きなミスを犯す。

ワンアウト一塁三塁というピンチで、相手打者の放った当たりは
ヒット性のライナー、それを主人公はダイビングキャッチした。
そこまではファインプレーだ。
だがその後がよくなかった。
三塁ランナーのタッチアップを防ぐため、彼はバックホームしてしまうのだ。
じつは一塁ランナーが飛び出していたため、
一塁に投げればダブルプレーが成立して試合終了だった。
彼のミスでこの試合を落としたチームは優勝争いから後退してしまう。
その試合でのミスはしばらく語りぐさとなった。

193 :《続》:03/08/24 20:01
プロ入り確実と見られていた彼だが、プロには進まず就職した。
同時に野球からも離れてしまう。
大学時代から交際していた女性と結婚したのも、そういう時だった。

だが時が経つにつれて妻はなぜかよそよそしくなっていった。
前のように完全に心を開いてくれているようには思えない。
不自然さを感じつつ、彼は生活を続けていく。

194 :《続》:03/08/24 20:01
それから三十年後、彼は病床についていた。
枕元には妻がいる。
不治の病であることを知っている彼は彼女の手を取り、礼の言葉を述べる。
するとそんな彼に妻は、意外なことをいう。

「礼なんかよりも、私にいうことがあるんじゃないですか。
 それとも、死ぬまで私をその世界には入れてくださらないのですか」

どういう世界だと訊く彼に、彼女は答える。
「男の世界、とかいうところです」

何のことかわからない、と彼はいう。
すると彼女は耐えかねたように叫ぶのだ。
どうして私にいってくださらないのですか。左目が見えないのだと。
だから一塁ランナーのことも見えなかったのだと。
それで夢を捨てたのだと―――――――。

195 :日本昔名無し:03/09/03 20:38
尾田栄一郎 著 『4』


「いいかチョッパー、男には!!!
 たとえ死ぬほどおっかねぇ敵でもよ!!
 たとえ到底勝ち目のねぇ相手だろうともよ!!

 男にゃあ!!!
 どうしても戦いを避けちゃならねぇ時がある!!

 
 ーーー仲間の夢を笑われた時だ!!!」

196 :日本昔名無し:03/09/04 09:09
尾田栄一郎 著 『貝バトル』


ン〜〜ンンンン〜〜♪

みなみのし〜〜まは あったけえ〜〜♪
あたまポカポカアホばっか〜〜〜♪

き〜た〜のし〜〜まは さ〜〜む〜い〜〜〜♪
あたまブルブルアホばっか〜〜〜♪

197 :日本昔名無し:03/09/11 21:54
東野圭吾 著 『美しき凶器』


「何を読んでるんだ」
有介が訊くと彼女は、「これ」といって表紙を見せた。妊婦用の月刊誌だった。
「もうそんなものを読んでるのか」
「だって、今読まなきゃ読むときがないわ」
「・・・・・・それもそうかな」
チーズケーキをフォークで切りながら、有介は小夜子の腹部を見た。
三ヶ月ということだが、彼の目にはその変化がわからなかった。

彼が小夜子と結婚したのは一年前だった。
彼女は出版社のアルバイトをしていて、そこで顔を合わせるうちに親しくなったのだ。

結婚と同時に、三鷹にあるこのマンションを買った。
それまでは吉祥寺にいたので多少不便を感じなくもないが、
3LDKの広さはそれを差し引いてもおつりがくるほどだった。
スポーツライターとしての地位も固まってきており、まずは不安のない生活が続きそうな気配だった。

守らなければな、と有介は思った。
この生活を何としてでも守らなければならない。
幸せそうににしてる小夜子に、自分との結婚を後悔させるようなことだけは、
決して起こしてはならない。どんなことをしてでも・・・。

198 :日本昔名無し:03/09/15 19:38
京極夏彦 著 『姑獲鳥の夏』


「面白い、面白くないという君の尺度にもよるが、
 だいたいこの世に面白くない本などはない。どんな本でも面白いのだ。
 だから読んだ事がない本は大抵面白いが、一度読んだ本は
 それより少し面白がるのに手間がかかるという、ただそれだけのことだ」

199 :日本昔名無し:03/09/20 20:54
東野圭吾 著 『美しき凶器』


「悪いけど、また出てくる。編集者と会うんだ」
いい捨てて玄関に向かった。だがその彼を小夜子は追ってきた。「あなた」

有介は靴を履いてから妻のほうを振り返り、少しどきりとした。
彼女の真摯な目に、一瞬たじろいだ。

「何だい?」
「あなた・・・・・・あたしには何もかも話してね」

有介は苦笑を作った。
「話してるよ。変な心配するな」

だが彼がドアのノブを掴んだとき、小夜子はいった。
「さっき刑事さんから訊かれたの。
 九月九日の夜、ご主人はどちらに出かけられましたかって」

有介はゆっくりと小夜子の顔を見た。彼女の目の縁が赤くなっていた。

「だからあたし、いったの。ずっと家にいましたって。それでよかったのよね」
「小夜子・・・・」

有介は胸の中を激しくかき乱されていた。
九日の夜、彼は取材に行くといって家を空けたのだった。

「行ってくる。少し遅くなるかもしれない」
そういって彼はドアを開けた。「行ってらっしゃい」という細い声が、背中から聞こえた。

200 :日本昔名無し:03/09/23 22:19
『最終章・縹――愛と書く――』


「心を受けとる」と書いて「愛」と読むのだ。

201 :日本昔名無し:03/09/28 23:20
東野圭吾 著 『魔球』


「宮本が主将をやることに、おまえは反対すると思ったけどな」

武志の背中を押しながら田島は小声でいった。
武志の身体は柔らかい。足を百二十度以上開いても、胸がぴったりと地面につく。
抵抗が少なくて、押している田島が物足りないほどだ。
田島は続けた。
「宮本たちは北岡のやり方に不満を感じてた。たぶんずいぶん方針が変わると思う。
 そうすれば須田としてもやりにくくなるんじゃないか」

武志は目を閉じて、田島が押す方向に身体を曲げながら、
「何も変わらないさ」
感情のない声を出した。

202 :《続》:03/09/28 23:20
「そうかな、どうして?」
田島が訊いたが、武志は答えなかった。

交代して、今度は田島が柔軟体操をする番になった。
彼は身体が固いので、これが苦手だった。
足を開いて背中を押されると、大腿の裏側に痺れるような痛みが走る。
彼の固い身体を押しながら、武志が静かにいった。

「別に何も変わりゃしないさ。ここの連中はただ待ってるだけだ。
 待っていれば、いつかは点が入るだろうと思っている。相手投手が甘い球を投げるのを待っている。
 エラーしてくれるのを待っている。誰かが打つのを待っている。
 あげくの果てに、自軍の投手が相手打線を完封してくれるのを待っている。
 そんな連中が何かを変えたりできるものか。変わるのは一つだけだ。もう勝てなくなる」

田島は顔をしかめて身体を曲げながら、彼の言葉を聞いていた。
聞きながら、この男は何かを待つなんてことはないのだろうなと思った。

203 :日本昔名無し:03/10/18 22:35
鈴木志保著 『船を建てる』

いろんなことが あったね
そうね でも もう おしまい

そうさ パーティは いつか 終わるけれど
終わるから また パーティ しましょ

ねえ そして あの パレードが

永遠に つづく だろ?
永遠に つづく でしょ?

新しい 船を 建てるの

204 :日本昔名無し:03/10/24 21:32
『I will come to you』

When you have no light to guide you
And no one to walk to walk beside you

I will come to you
Oh I will come to you

205 :日本昔名無し:03/11/08 22:24
『哀歌』


「人から何かを奪う時は、相手の価値観ってのを考えなきゃな」
変わらず自信たっぷりの顔で男は続ける。
「解らないか?宝石に執着の無い相手から宝石を盗っても無駄だろ?
 せいぜい、お前の自己満足を埋める事が出来るくらいだ。
 結局、相手は全てを手に入れ、日々を楽しく過ごす」

「でも、それでも・・・・」
後に出そうになった言葉を私は必死に飲み込んだ。

206 : ◆sz/lfG9LqA :03/12/24 00:29
身人

207 :日本昔名無し:04/01/01 12:30


208 :3 ◆3vbZXXfjiE :04/02/26 06:18
>>184
駄目でした。
・・ハァ。新しいPS2買って来ようかなあ。

はなし変わるけど、携帯ゲーム機"プレイステーションポータブル(PSP)

 久夛良木氏は,“PSPはゲーム業界が待ち望んだ究極の携帯機”として説明。「ここまでやるかと言われるスペックを投入した」という。
 発表によれば「PSP」は,曲面描画エンジン機能を有し,3Dグラフィックでゲームが楽しめる。
7.1chによるサラウンド,E3での発表以来,クリエイターたちにリクエストが高かった無線LANも搭載(802.11)。
MPEG-4(ACV)による美しい動画も楽しめるという。これによりゲーム以外の映画などでのニーズも期待する。
 外部端子で将来,GPSやデジタルチューナーにも接続したいとする。
また,久夛良木氏は,繰り返し「コピープロテクトがしっかりしていること」と力説。会場に集まった開発者たちにアピールしていた。
 さらに,ボタン設定なども明らかにされ,PS同様「○△□×」ボタン,R1・L1,アナログスティックが採用される。

この際、スク・エニもGBAからPSPに乗り換えたらどうでしょう。スク・エニの場合、PSPの方が実力を出しやすいような気がするんですが。
任天堂が携帯ゲーム機で圧倒的なシェアをもってるなら、スク・エニがそれを崩してみるのもおもしろいですし。かつて、PS人気の引き金となったFF7のように。

突然変なこと言い出してすまそ……
GBAと比べてみてどうなんでしょうか?(シェアの事は抜きで)

209 :日本昔名無し:04/09/24 17:30:55
簡単に捨てられたすれやね

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